【患者さんからのご質問】「アトピー性皮膚炎」による痒み症状で困っています。どのような対策をしていけば良いでしょうか?
■患者さんからのご質問
「アトピー性皮膚炎」による痒み症状で困っています。どのような対策をしていけば良いでしょうか?
■お答え
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹を主な病変とする皮膚の病気です。
アトピー性皮膚炎はもともとアレルギー体質の人や、皮膚のバリア機能が弱い人に多く見られる皮膚の炎症を伴う病気です。
主な症状は「湿疹」と「かゆみ」でなかなか治らない慢性化するのが特徴です。湿疹の特徴は、ひっかくとジュクジュクした液体が出たり、皮膚がささくれ立って剥けます。おでこ・目のまわり・口のまわり・耳のまわり・首・わき・手足の関節の内側などに発生しやすいのです。
アトピー性皮膚炎の特徴は、冬場のカサカサ肌と病態は似ていますが、季節が関係なく、常に、かゆみと、湿疹の症状が発生する点です。
アレルギー物質が原因で発生することがわかっており、アトピー性皮膚炎の患者は、平常時でもセラミドと天然保湿因子が不足しています。そのため、皮膚の細胞と細胞に隙間ができやすく、皮膚バリア機能が弱くなりやすいため、アトピー性皮膚炎と診断されます。
常に湿疹を繰り返し、炎症がおこっているためにステロイドを使うというイメージが強いのですが、アレルギー検査などで、悪化原因を特定した生活改善や、食習慣改善、保湿習慣の改善を行い、症状が悪化しにくい条件を一緒に探し出していきましょう。
ステロイド剤も併用しますが、状態に併せて使用量を調整して治療していきますので、ステロイド薬の使用を怖がらずに治療に取り組んでいきましょう。
[回答者]
沖野上クリニック(福山市) 皮膚科/池田美智子 医師
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